ひつじ映画館E-17

相当みたけど忘れてる映画が結構ある。

マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”

www.uplink.co.jp


マルタン・マルジェラ


懐かしい…

デザイン関係の端っこで仕事していた頃
WWDの主催だったか、コレクション解説セミナーに
参加させてもらっていた

決して安くはないのに
たかだか短大の新卒に行かせてくれたのは
景気が良かったおかげでしかない

すみません
ありがとうございました


解説は大内順子の時もあったように思う。
テレ東の「ファッション通信」を毎週見ていた頃
間違いなく洋服が時代を引っ張っていた

で、そのコレクション解説のなかで
印象に残っているのがマルジェラということです

”革命児””異端”なんていうフレーズがどこかに残っている

私がいたのは1991年あたりで、確認すると
ガリエラ美術館で初のコレクティブ・エキシビジョンを開催」していたらしい

あえて破れているのはまだしも
レースで胸が透けてたり、顔全体を覆ってたりと
リアルクローズには程遠くて

体型にコンプレックス満載の私には
現実味が無さすぎるコレクションだった

モードを見飽きたファッショニスタ達は
こういう方向に振れるのかな
というくらいの浅い解釈で

にもかかわらず

惹きつけるものが確実にあった
でなければ20年以上たった今も
覚えているはずがない

その後転職したので
電撃引退は知らなかった


映画は、これならマルジェラ本人も
喜んでいるんじゃないかなと思えるような
真摯に作られたドキュメンタリーだった

毎日がお祭り騒ぎのようなファッション業界で
生真面目に生きていく苦痛はなかったのかな

そんな事どうでも良いほど
ファッションに夢中だったのだろうか

そして名を上げるほど個人を暴かれてゆく

引退してからとても楽しいって最高
やり切った人だけがたどり着ける場所ですね

本当にお疲れさまでした!といいたくなる
孤高の職人のお話だった

良い読書を終えたような満足感

なんとなく過ごす毎日を
ちよっと引き締めたい気分になった


ヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞